Netflix 48
全世界190カ国に2億人以上の会員数を誇る動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」。巨額の予算を投じて制作されるオリジナルコンテンツのほか、さまざまなジャンルの映画・ドラマ・ドキュメンタリーなどを定額見放題で楽しむことができます。 本記事ではNetflixで配信されている作品の中から、各種メディアで幅広く活躍する映画ライターがこれだけは観ておきたいおすすめ48本を厳選。何を観ようか悩んだときにぜひ参考にしてください。 Netflix(ネットフリックス)のおすすめ韓国ドラマ27選、映画ライターが見どころを紹介【2021年最新版】 オリジナル作品が秀逸、Netflixの魅力 2015年9月から国内サービスを展開しているNetflix。一部の調査によれば、最も満足度の高い有料動画配信サービスとして躍進を続けています。 Netflixが配信・供給を手がけた映画『ROMA/ローマ』(2019年)は、ストリーミングサービスのオリジナル作品として初めて2019年アカデミー賞作品賞にノミネート。以来、翌年2020年には『マリッジ・ストーリー』『アイリッシュマン』など5作品がノミネーションを果たすなど、1兆円を超える予算の大半を注ぎ込むオリジナル作品群が注目されています。 各社からNetflix対応テレビも登場しているほか、ChromecastやFire TV Stickなどのストリーミングデバイス、パソコンやスマホなどのマルチデバイス対応で、場所や時間を問わず好きな作品を見放題で楽しめます。 料金プランは3種類。各プランによって画質や同時再生可能なデバイスの数が異なります。最近では、auやソフトバンクなど携帯キャリアとの連携も相次ぎ、スマホで視聴する場合にも通信とのお得なセットプランが提供されています。 Netflixのおすすめヒューマンドラマ Netflixでは、国内外問わずヒューマンドラマ作品を数多く配信中。次に紹介するもののほかにも、『13の理由』『グレイス&フランキー』『LUPIN/ルパン』などオリジナル作品が人気です。 クイーンズ・ギャンビット(リミテッドシリーズ) Image:Netflix 交通事故で母親と死に別れ、養護施設に入れられた9歳の少女・エリザベス。薬物投与を受け依存症になりながらもチェスの面白さに目覚め、やがて天才チェスプレイヤーとして頭角を表していきます。 不遇な生い立ちや薬物依存に苦しみながら、男性優位のチェスの世界で戦う女性が凛とした印象で描かれ、世界中で多くの視聴者を獲得しています。 チェスのルールがわからなくても問題なく楽しめるように製作されているので、チェス未経験者でも安心して見ることができます。力強い目力が印象的な主演のアニャ・テイラー=ジョイは本作で一躍脚光を浴び、次世代スターとして注目される存在になりました。 シカゴ7裁判(映画) Image:Netflix 『ソーシャル・ネットワーク』などの脚本で知られるアーロン・ソーキンが監督・脚本を務めた、実話に基づく法廷劇です。 1968年、ベトナム戦争に反対する運動がシカゴで開かれ、デモ隊と警官が衝突したことで数百人が負傷する事態に発展。リーダー格の7人が暴動を扇動したとして逮捕されます。 しかし、暴動の責任がデモ側にあるという証拠はないにもかかわらず、裁判は7人に不利な状況のまま進行してしまいます。挙げ句、暴動に無関係の黒人も逮捕され、弁護士もつけられないまま裁判が開かれることに。 司法の正義とは、民主主義とは何かを緊迫の法廷劇を通じて問いかける作品です。一癖ある7人のメンバーをエディ・レッドメインや サシャ・バロン・コーエンなどの豪華俳優陣が演じています。 コブラ会(シーズン1〜3) Image:Netflix 1980年代に一世を風靡した空手青春映画『ベスト・キッド』の続編。日系人のミヤギに空手を教わったダニエルは実業家として成功をおさめ、かつてそのライバルだったジョニーはみじめな生活を送っています。 ある日、ジョニーは不良グループに襲われている少年を助け、空手を教えてほしいと懇願されます。ジョニーはダニエルと再会し、かつての雪辱を果たすために空手道場「コブラ会」を再興することを決意します。 かつて悪役だったジョニーが主人公となり、落ちぶれた人生を取り戻すために奮起する姿に感動します。『ベスト・キッド』を知らなくても十分楽しむことができ、大人が人生をやり直す過程は多くの人の共感を誘います。 賢い医師生活(シーズン1・全12回) Image:Netflix 医大の同級生だった5人の医師が、20年ぶりに再会することから始まるヒューマン・ドラマ。専門分野がそれぞれ違う5人は大学卒業後すっかり疎遠になっていましたが、ふとしたきっかけで同じ病院に勤務することになります。 20年ぶりに集まる仲間たちの第二の青春物語に、重症患者やその家族とのドラマチックなエピソードが織り込まれます。病院という特殊な環境下での日常に焦点を当て、親睦を深めながら日々患者に向き合い、命の重みを実感していく5人の姿を丁寧に描き出しています。 韓国の人気ドラマ『刑務所のルールブック』の監督&脚本コンビの元、チョ・ジョンソク、ユ・ヨンソクなど豪華キャストが結集。学生時代に組んでいたバンドを再結成するなど、爽やかなエピソードも印象的な、笑いあり、涙ありの物語です。 全裸監督(シーズン1・全8回) Image:Netflix 伝説のAV監督・村西とおるの破天荒な半生をドラマ化。山田孝之が白ブリーフ一丁で村西役を熱演しています。英会話教材の営業マンだった男が「ビニ本」販売でのし上がり、無修正の裏本販売で逮捕されるなどしながらも、AV監督として成功を収めていく様を赤裸々に描いています。 ハワイで逮捕され懲役300年の実刑判決を受けるなど信じがたいエピソードの数々に加え、愛人関係にあったAV女優・黒木香との出会いといった、地上波ドラマでは決して描けない描写と濃密なドラマが展開します。黒木香役の森田望智が臨む体当たりの演技も必見。80年代バブル期の猥雑な雰囲気も見事に再現された、エネルギッシュな快作です。 ハウス・オブ・カード(シーズン1〜6) Image:Netflix 野心的な政治家夫婦が、ホワイトハウス入りする野望のために邁進し、政治の裏舞台で暗躍する姿を描いた泥臭い人間ドラマ。政治という複雑な題材を、権力への渇望と、自分を陥れたものへの復讐心という「感情」を中心に据えて描いていることから、多くの人が楽しめるように工夫されています。 『セブン』や『ゴーン・ガール』で知られるデヴィッド・フィンチャー製作総指揮。ネットフリックスオリジナルのドラマとして初のエミー賞を受賞するなど、高い評価を得た作品です。 政治ドラマというと堅苦しそうに感じる人もいるかもしれませんが、それを上回るスリルと予測できない展開がスタイリッシュに描かれ、決して飽きさせません。 バードボックス(映画) Image:Netflix 突如謎の異常現象が発生し、世界の終焉と人類滅亡の危機に直面した親子の絆を描くSFヒューマン・ドラマ。見た者を狂わせ、猟奇的な行動に走らせる「何か」を避けるために、母と子が目隠しした状態で川下りするシーンはスリル満点。 生き残った人々がいがみ合いながらも助け合う姿、その中で芽生える愛、新しく生まれる尊い命など、極限のサバイバル状態で濃密な人間ドラマが展開します。目隠ししながら2人の子どもを守る母親をサンドラ・ブロックが熱演。たった一人、何も見えない状態で戦う彼女の姿に目頭が熱くなるでしょう。 オクジャ(映画) Image:Netflix 韓国の山奥に祖父と暮らす少女と豚「オクジャ」との強い絆を描いた作品。大自然で伸びのび育つオクジャの陰には、食料不足危機を解消するため新種の豚を作り、効率のいい飼育方法を研究する企業の存在があります。最も発育が優れていたことから企業に表彰されることになり、無理やり少女から引き離されニューヨークに連れて行かれてしまうオクジャ。 少女はたった一人でオクジャ奪還に挑みますが、そこに過激な動物愛護団体も加わり、混迷を深めていきます。少女と動物の絆を描きつつ、奇想天外なアイデアと世界観で現代社会に一石を投じる作品。最後まで観ると、奇妙なデザインの豚が可愛く見えてくるから不思議です。 Netflixのおすすめサスペンス・ミステリー Netflixで配信中のサスペンス・ミステリー作品は映画、ドラマ、アニメなど配信ジャンルも多岐にわたります。次に紹介するものの他に、『スノーピアサー』『THE SINNER-隠された理由-』『ペーパー・ハウス』なども注目されています。 今際の国のアリス(シーズン1) Image:Netflix 「週刊少年サンデーS」で2010年から2015年まで連載された麻生羽呂の同名漫画を、Netflixが連続シリーズとして映像化。 親のすねをかじりゲームばかりしていた青年が突如、誰もいない異次元の東京に飛ばされます。失敗すれば殺される理不尽なゲームに巻き込まれるも、ゲームで培った才覚で乗り越えていく様が描かれています。 人がいなくなった異次元の渋谷スクランブル交差点を、巨大オープンセットで再現するなど、日本の連続ドラマとしては異例の規模で製作されています。監督は、これまでも『キングダム』や『アイアムアヒーロー』など人気漫画の映画化を手掛けてきた佐藤信介。スリリングな心理戦を、迫力ある描写を織り交ぜ描く娯楽大作です。 ブラックリスト(シーズン1〜6) Image:Netflix 凶悪犯罪者とFBIが協力して難事件を解決していくサスペンスドラマです。 突如FBIに出頭してきた国際指名手配犯、レッド・レディントン。彼は情報と引き換えに免責を要求します。レッドの持つ裏社会の極秘リスト「ブラックリスト」に記された国際犯罪者を逮捕するため、FBIは彼の要求を呑みます。 ジェームズ・スペイダー演じるレッドの真の目的は何なのか。FBIは、彼に利用されているかもしれない、といった疑念と貴重な情報を見逃せない使命感との間でジレンマを抱えつつ捜査を進めていきます。 本作のユニークな点は、なんと言っても捜査の中心人物が凶悪犯罪者であるということ。捜査機関が持っていない、犯罪者のみぞ知る情報を数多く握るレッドですが、信用に値する人物ではないことも事実。レッドが裏切るかもしれない、あるいはもっと大きな犯罪に加担させられているのかもしれない、といった不安が交錯するスリル満点の展開です。 SHERLOCK/シャーロック(シーズン1〜4) Image:Netflix 探偵小説の祖であり誰もが知るあの名作を、舞台を21世紀に移しBBCが映像化しました。自称「探偵コンサルタント」の現代版シャーロック・ホームズを、ベネディクト・カンバーバッチが軽妙かつエキセントリックに演じています。 1話完結型のストーリーですが、裏で多くの犯罪を操る「犯罪コンサルタント」ジム・モリアーティとの対決が全体を通して描かれます。科学捜査の祖と言われたホームズ。21世紀を舞台に、その捜査方法もインターネットなどの最新テクノロジーが駆使されています。 徹底した科学考証と天才的なひらめきで難事件を解決に導くホームズの活躍はもちろん、普段の変人ぶりも見どころの一つ。並外れた観察眼をもち、初対面の人物でも職業や性格を言い当てて相手を狼狽させたり、相棒のワトソンや家主のハドソン夫人にあきれられたりするホームズの人間的な魅力が多面的に描かれています。 ベネディクト・カンバーバッチの演技がとにかく素晴らしく、彼のことをよく知らなくてもこの作品を見れば一発でファンになるでしょう。...