家や外出先で好きな映画やドラマを思う存分楽しめる動画配信サービス。数ある中でも、リーズナブルな料金と国内最大級のコンテンツ配信数を誇り、コストパフォーマンスが飛び抜けて高いのが「dTV(ディーティービー)」です。 本記事では、dTVが提供するコンテンツの実際のラインナップや使いやすさはどうなのか、弱点も含めて評価していきます。このレビューを読めば、dTVのメリット・デメリットが見えてくるはずです。
ドコモユーザー以外も使える、幅広い年代に対応した総合型サービス
dTVはNTTドコモが提供し、エイベックス通信放送株式会社(ドコモとavexの合弁企業)が運営している定額制の動画配信サービスです。人気の秘密は何といっても、月額550円(税込)というおトクすぎる料金設定。ワンコイン程の価格で映画やドラマが見放題(一部で視聴ごとに課金が必要)になります。 アニメや音楽コンテンツを含む膨大な数の作品が配信されており、子どもから大人まで全年代に対応したラインナップが特徴的です。料金をかけずに実際のサービスをたっぷり利用できる「初回無料おためし」も用意されています。
左:会員登録には「dアカウント」が必要右:利用登録できるデバイスは最大5台まで。複数デバイスでの同時視聴はできない 「dアカウント」を作成すれば、ドコモユーザーでなくても利用できます。スマホ・パソコン・テレビなどのマルチデバイス対応で、場所を問わず楽しめるほか、個別課金の有料レンタル作品をdポイントを使って視聴できます。さらに、dポイントが貯まるお得なキャンペーンも随時開催されています。
映画やドラマだけじゃない、気になるラインナップは?
作品数豊富なdTVですが、その内容は多岐にわたっています。
お気に入りのコンテンツは「マイリスト」や「プレイリスト」に追加してまとめてチェックできる 洋画、邦画、音楽(ミュージックビデオやライブ映像)、アニメ、そして国内外のドラマ、韓流・華流、キッズ、教養・バラエティ、マンガ、エクササイズ動画など、幅広いジャンルの作品からお気に入りを検索できます。 放送中テレビアニメの見逃し配信のほか、個別課金のレンタル作品は上映後の最新作が数多く並んでいます。
見逃しアニメの最速配信が強み
dTV視聴ランキングの上位を占めるアニメ作品の数々。TOP10の常連作品は「呪術廻戦」「鬼滅の刃」「名探偵コナン」「七つの大罪」など dTVの魅力の一つとしてまず挙げられるのが、アニメのラインナップ。総合視聴ランキングでも、上位にランクインしているのは軒並み世間を賑わせているアニメ作品の数々です。 アニメ映画に限らず、作品供給を手掛けるアニメタイムズ社とのパートナーシップにより、現在放送中のテレビアニメが放送直後から最速配信されているのが大きな決め手になっています。 劇場版『名探偵コナン』や劇場版『ドラゴンボール』20作品、『銀魂』シリーズ、『ハイキュー!!』シリーズなど人気作品が一挙配信(レンタル含む)されているのも大きな特徴です。
avexグループならではの音楽コンテンツが充実、韓国ドラマも豊富
人気ミュージシャンのミュージックビデオが次々追加されている。プレイリスト作成機能も便利 RADWIMPS、BTSといった人気アーティストの楽曲リストに加え、『日常でよく耳にする 洋楽ベストヒッツ』『えっ!俳優出演!?MVまとめ』などオリジナルのプレイリストは100以上。音楽配信サービスのように、好きなミュージックビデオを選んで自分好みのプレイリストが作成できるのも魅力です。
ミュージックビデオ・ライブ・楽曲ごとのライブ映像・カラオケをアーティストごとに検索できるのはとても便利です。アーティストのラインナップも有名どころから新人アーティストまで幅広く、音楽好きなら一度覗いてみる価値があります。
いずれの動画配信サービスでも人気の高い韓流・華流作品。なかでもdTVは、韓流・華流(ドラマ/バラエティ)の配信作品数が840本以上(2021年7月1日当サイト調べ/レンタル含む)と非常に充実しています。 テレビ放送中の作品をはじめ、人気のラブストーリーやリメイク作品、時代劇など幅広いジャンルを網羅しており、ファンにはたまりません。
有料ライブ配信が楽しめる「ライブ」ジャンルを新たに追加
2021年5月19日からは、有料のオンラインライブや見逃し配信が楽しめる「ライブ」ジャンルが新たに追加されています。 月額会員なら見放題で視聴できる過去のライブ配信やミュージックビデオなど従来のコンテンツに加え、リアルタイムで視聴できるライブ映像(個別課金)、オリジナルの音楽エンタメ情報番組など、音楽コンテンツが今後大幅に拡充される予定です。
第1弾ラインナップはGLAY、宮脇咲良など 有料ライブ配信(個別課金)は、dTVの月額会員に加え、非会員でも購入できます。いずれも、dTVサイトの「ライブ」ジャンルからコンテンツの詳細ページに移動し、[購入する]ボタンで決済方法を選択して購入します。視聴はアプリからでも可能です。 決済方法には、「ドコモ払い」(ドコモ回線契約者のみ)のほか、クレジットカード、dポイント充当などを選べます。有料ライブ配信の対応デバイスはdTV対応デバイスに準拠していますが、一部再生制限がある場合も。購入前にはデバイスの確認が必須です。
ライブの特設ページには、過去のライブ配信やドキュメンタリー映像、ミュージックビデオがまとめられています。ライブ後には見逃し配信や特典映像、ライブレポートも配信されるため、ライブ当日に限らずその前後も存分に楽しめるのが大きな魅力です。 ライブジャンル特設サイト|dTV
キャストも豪華なオリジナルコンテンツに注目
dTVがこのところ注力しているのが、人気アーティストやアイドルを起用したオリジナルドラマやバラエティです。 ジャニーズ事務所とタッグを組み、2019年から配信されているKis-My-Ft2の冠バラエティ『キスマイどきどきーん』や『ConneXion』のほか、玉森裕太と宮田俊哉が脚本の監修を務めた『BE LOVE』など、新作が次々と追加されています。 劇場公開や地上波放送、舞台と連動したオリジナルドラマも人気を集めています。 人気コミックの『銀魂』から特に人気の高いエピソードを抽出し、実写ドラマ化した『銀魂 -ミツバ篇-』『銀魂2 -世にも奇妙な銀魂ちゃん-』をはじめ、FODとの共同製作で実現した『花にけだもの』シリーズ、オリジナルならではの結末とともに初めて4K配信にも対応したR15作品『裏切りの街』など、世代を超えて思わず観てみたくなる作品が揃っています。
話題作をはじめ有料のレンタル作品も多い
見放題のコンテンツに加えて、最新作や根強い人気タイトルなどの多くはレンタル(個別課金)で視聴できます。 たとえば見放題で視聴できる洋画のタイトルは1000本強ほどですが、レンタル作は3200本を超えます(2021年7月1日、当サイト調べ)。豊富な作品ラインナップを揃えているものの、Netflixなど完全見放題の動画配信サービスとは異なり、レンタル作品の本数が多いことも意識しておかなければいけません。
見放題に限定して作品を検索することもできる レンタル料金は200円から。ドラマは1本220円〜330円、映画なら330~550円が標準的な価格帯です(いずれも税込)。dTVは作品ごとに画質を選択でき、標準画質かHD画質かによって、料金が100円ほど異なる作品が大半です。一部を除き、洋画は視聴時に字幕版と吹替版を切り替えられます。
洋画・海外ドラマに加えて邦画タイトルを大幅拡充
2020年12月以降、dTVでは洋画・邦画・海外ドラマのラインナップが大幅に拡充されています。追加配信された作品は、20世紀スタジオとディズニー配給の洋画200タイトルと、海外ドラマ1800エピソードです。
主なラインナップは、20世紀フォックスから『デッドプール』『猿の惑星』『ダイ・ハード』シリーズや、アカデミー賞4部門・ゴールデングローブ賞を2部門受賞し話題となった『シェイプ・オブ・ウォーター』など。 海外ドラマは『24 -TWENTY FOUR-』『クリミナル・マインド/FBI vs. 異常犯罪』『プリズン・ブレイク』『ウォーキング・デッド』など、誰しも一度は耳にしたことのある人気作品が並びます。その他、邦画では『仮面病棟』、韓国ドラマでは『恋愛は面倒くさいけど寂しいのはイヤ』のような作品が見放題で独占配信されています。 ぐっと中身の濃くなった配信ラインナップですが、他の動画配信サービスで見放題の海外ドラマシリーズがdTVでは有料のケースもちらほら見受けられます。また、生配信のトーク番組『KPPとBose みんなの放課後』などのサービスは新たに始まっていますが、Huluで観られる「FOXチャンネル」のようなリアルタイム配信のチャンネルもありません。
作品は探しやすい? ダウンロードや同時視聴は?
旧作だけでなく、近日配信予定の作品リストをチェックするのも楽しい これだけ膨大な数のラインナップだと、見たい作品を探すだけでも大変です。dTVでは検索機能として、ジャンル検索やランキング機能を用意しています。 時季や人気のキーワードに合わせた特集も豊富で、作品探しのヒントになります。新着作品の中から、おもしそうなコンテンツを見つけるのもおすすめ。見放題作品を中心に、新作レンタルも毎月続々と追加されます。
気になる作品があるときはハートマーク[]のアイコンをタップし、「マイリスト」に登録できます。後で観たい作品や配信開始前の作品を登録しておくと便利です。
スマホ・タブレットなら出先でもオフラインで作品を楽しめる
画質を選んでダウンロードできる。ただし、ミュージックビデオやライブ映像など一部ダウンロードできない作品も Androidスマホ/タブレット、iPhone/ iPad(mini含む)なら作品をダウンロードして再生できます。あらかじめ自宅などWi-Fi環境下で動画をダウンロードしておけば、外出先でも高画質で見ることができますし、通信量も気になりません。 一度ダウンロードすれば配信中の作品ならいつでも視聴できますが、レンタル作品には個別の視聴期限が設けられています(購入時に画面上で確認)。作品の配信が終了した場合や、dTVを解約した場合には再生できません。作品によってはダウンロードに対応していないものもあります。 また、dTVは複数のデバイスで同時視聴はできません。
テレビでも快適視聴、ただし画質の変更ができるのはスマホ・タブレットだけ
スマホやPCだけでなく、テレビの大画面でもdTVを堪能できます。ソニーの「BRAVIA」シリーズ、パナソニックの「VIERA」シリーズのようなdTV対応のスマートテレビであれば、会員登録後にテレビをインターネットに接続するだけで大画面で視聴可能になります。 対応機種一覧|dTV -公式サイト
dTVのほか、「Disney DELUXE」や「dアニメストア」などドコモの全映像サービスに対応の「ドコモテレビターミナル」。リモコンのほか、専用アプリや音声認識などで操作できる。外出先からの録画予約も可能
スマホ・タブレットのアプリ上でのみ画質が変更できる
アプリでの画質変更は、再生画面右上の設定ボタンから ストリーミング再生時の画質変更はスマホ・タブレットのアプリ上でのみ可能です。パソコンにのブラウザ版にはダウンロード機能がないほか、パソコン・テレビともに画質の変更ができない点も注意が必要です。
まとめ
月額550円(税込)という手軽な料金であることをついつい忘れてしまう充実した内容で、コストパフォーマンスの高さは抜群です。 Huluなどと比べられることも多いですが、Bee TV開局時代からテレビ局と連動して制作されてきたオリジナル番組や音楽コンテンツが豊富といった強みもあり、ただ安いだけではないこともわかります。 dTVには初回無料おためし期間があります。さらに、全国のセブン-イレブンでは1650円(税込)で3カ月間dTVがお試し視聴できる「シリアルコード」の販売も開始されています。自分の見たいコンテンツがあるか、まずはじっくり見定めてください。