話題のiPad Air 第4世代(以下、iPad Air 4)を詳しくレビューします。iPad Airも第4世代へと進化し、従来iPad Proシリーズのみが採用していた狭額縁のデザインに変わりました。本体サイズの割にディスプレイが大きくなったのは素晴らしい限りです。 本体カラーも5色用意し、iPadの中核モデルとして人気になることは間違いないでしょう。今回は、シルバーとスカイブルーを紹介します。気になる価格は、64GBが6万2800円、256GBモデルが7万9800円。Cellularモデルは、それぞれ1万5000円アップになります。

狭額縁の新デザイン、価格以上によい質感

iPad Air 4は狭額縁の新しいデザインを採用しています。iPhone 12も角張ったデザインを採用しており、かなり共通するイメージです。ただし、iPad Proとは若干幅が違い、ディスプレイサイズは10.9インチになります。iPad Proは11インチと0.1インチ違いがあり、実は縁(フチ)の太さも違います。 背面はアルミ製で、美しいマットな仕上げです。アップルマークはミラー仕上げですが、色によって光り方が異なっています。手にすると、価格以上に質感のよい優れたデザインだと感じるでしょう。 ディスプレイは、フルラミネートで低反射のコーティングも施されています。iPad(第8世代)と比べると、明らかに画質が違います。

狭額縁の新しいデザインは画面が大きくて使いやすい

背面はアルミ製でとても美しい色合いだ

充電端子はLightningからUSB Type-Cに変更

付属品は、20Wの充電器とUSB-Cケーブルです。 ケーブルは両方の端子がUSB-Cになっています。iPad Air 4本体も、端子はiPad Pro同様にUSB-C端子に変わりました。Lightning端子とは違って、さまざまなアダプターが安価で利用できます。また、Androidスマートフォンやパソコンと共通の充電器が利用可能です。 バッテリー駆動は、Wi-Fiでのインターネット利用で10時間となります。他のiPadとほぼ同じで、満足できる駆動時間と感じるはずです。

付属品はUSB-Cケーブルと充電器

充電器は20Wで、ケーブルは両方の端子がUSB-Cだ

超高性能だがメモリは4GBにとどまる

チップは最新のA14 Bionicです。iPhone 12と同じチップで、文句なしのスピードです。iPad ProのA12Z Bionicと比べても遜色ありません。 ただしメモリは4GBとなり、iPad Proの6GBに比べると若干見劣りします。とはいえ、ヘビーなゲームもサクサクと動作し、画像や動画を扱っても重く感じることはほとんどないでしょう。もちろん、動画編集に本気で取り組みたいなら、iPad Proをおすすめします。 簡単に言ってしまうと、iPad Air 4は最高の普段使いモデルというわけです。4年、5年と長く使っても、満足できるパフォーマンスです。

メモリは約4GB。ただし、アップルは非公表

側面に縦長の指紋センサーを搭載

iPad Air 4の評価が非常に高いのは、指紋センサー(Touch ID)を搭載していることでしょう。これまでは、円形のホームボタンが指紋センサーを兼ねていました。狭額縁になったiPad Air 4では、ホームボタンが搭載できません。そこで、本体の横に縦長の指紋センサーを内蔵しています。電源ボタンと兼用なので快適に利用できます。反応や認識率も上々です。 なお、ホームボタンがなくなったために、主な操作はスワイプでおこないます。iPad Proと同じ方式で、たとえばホーム画面を表示するには下から上にスワイプすればOKです。 外付けのキーボードに対応し、接続のためのSmart Connectorを搭載しています。また、Apple Pencil 第2世代を取り付けたり、ペアリングしたりするための磁気コネクタも搭載します。

Touch IDは本体の側面に搭載。顔認証には非対応だ

Smart Connectorは本体の下に搭載

Apple Pencilを固定するための磁気コネクター

スピーカーの穴は4つ空いているが、スピーカー自体は2つで音質は程々

カメラはシングル

キーボードなど周辺機器はiPad Proと共通で使える

本体サイズは、iPad Pro(11インチ)とほぼ共通です。高さと幅はまったく同じで、厚さのみiPad Pro(11インチ)が0.2ミリほど薄くなっています。 各種コネクターの位置もほぼ共通で、キーボードやカバーなどは共通で利用できます。トラックパッドの付いたMagic Keyboardも利用できますし、Apple Pencilも第2世代となります。非常に優れた周辺機器が使える一方、コストはそれなりにかかります。

Magic Keyboard(3万1800円)を利用可能

カバーを装着。カメラの部分は空きが大きく、ちょっと不格好になる

Smart Keyboard Folio(1万9800円)も利用できるが、iPad 第8世代のSmart Keyboard(1万6800円)に比べると高い

ApplePencilは第2世代に対応する

本体に磁石でくっつけてペアリング、充電が可能だ

まとめ:スタンダードモデルとしておすすめ

iPad Air 4は、スタンダードなiPadとしておすすめです。iPad(第8世代)に比べると、かなり高くなりますが、その価値は十分にあります。チップ、ディスプレイの画質・品質、ストレージなど、あらゆる点で上回っています。逆に言うと、最高モデルのiPad Proとの差が少ないほうが気になります。 iPad(第8世代)でもそれなりに満足して使えるはずですが、ちょっと予算が確保できる人ならiPad Air 4を手に入れて末永く使うことをおすすめします。 構成・文:戸田覚 編集:アプリオ編集部