公式発表はないものの、もはや既成事実のように語られているiPhone 5se(iPhone 6c)。最大の注目点は当然、久しぶりの4インチ型iPhoneとなることです。最後の4インチ型は2013年秋発売のiPhone 5s/5c。約2年半ぶりに片手で操作しやすいiPhoneが帰ってくることになります。
カラーバリエーションは4色展開
9to5Macによれば、iPhone 5seのカラーバリエーションはシルバー・ゴールド・スペースグレイにローズゴールドを加えた4色展開になりそうです。iPhone 5cの時のように鮮やかなピンクが用意されるとも噂されましたが、他3色との兼ね合いからその可能性は低そう。4インチ型iPhoneのしっとりとしたローズゴールドは女性を中心に人気が出そうな気もします。
筐体はiPhone 6に似ている?それとも5sに近い?
4インチ型の発売が囁かれ始めてから、端末全体はiPhone 5sをベースとしてデザインされている見方が有力でした。 ところが海外フォーラムのone more thingにiPhone 5seだとして掲載された実機ないしモックの写真によると、むしろ丸みを帯びたiPhone 6ベースの筐体となっており、iPhone 6ベースである可能性も高まってきています。言うまでもなく真偽は不明。画像からは6/6sのように曲面加工ガラスが採用され、筐体の形状も角ばらないものになっているとともに、電波受信状態を良くするためのDライン(背面上下を横切る線)の存在も見て取れます。ボタン配置に関しても、電源ボタンが6/6sと同じく右側面に配置されています。無論、ホームボタンはTouch ID対応のものです。
Image:Gijs Raggers/one more thing もし、この投稿画像が事実だとすれば、新端末の名称は6ベースであることが明示されるiPhone 6cなどとなりそうですが、今のところ5se説が有力視されていることと整合しません。画像がフェイクなのか、名称は大方の予想をはずれてiPhone 6cとなるのか、それともiPhone 5seという名前で筐体デザインはiPhone 6/6sを踏襲するのか、正式発表を待たなければ謎は解決しないでしょう。
やはりデザインはiPhone 5sに近い?
Image:9to5Mac 9to5Macがケースメーカーから入手した3Dレンダリング画像を元に、iPhone 5seの外観はiPhone 5sとほぼおなじになると報じています。 4インチ型「iPhone 5se」のデザインは5sとほぼ同じか
少しだけ薄くなる?
M.I.C. GadgetMが伝えたところによれば、iPhone 5seの厚みは6.9mmとなる模様。とすると、デザインのベースとされているiPhone 5sの7.6mmより0.7mm薄くなり、iPhone 6と同じ厚さになる計算です。 事実ならコアユーザーから評価されそうなのが、A9チップの搭載。当初、プロセッサにはA8/M8チップが搭載されるとする見方が有力でしたが、9to5Macによれば現行で最新のA9/M9チップがiPhone 5seに載せられるようです。2013年発売のiPhone 5sに搭載されていたのはA7/M7チップだったため、新型では2世代"飛び級"になるかもしれません。 BloombergでもApple A9搭載の見通しを報じられています。 噂:「iPhone 5se」と「iPad Air 3」、最新プロセッサ「A9」「A9X」を搭載 また、6sのひとつの売りだった"動く写真"のLive Photos機能にも対応すると言われています。TV CMなどで消費者向けに分かりやすい新機能としてアピールされてきたLive Photosは、iPhone 5seが最新端末に引けをとらない機種であることを示すことにも役立ちそうです。
800万画素カメラ搭載(iPhone 6相当)
カメラには、iPhone 6と同じ800万画素の背面カメラと120万画素の前面カメラを搭載する予定だとされています。 そのほか、iPhone 6で導入されたNFC(Apple Pay対応)と気圧計を搭載。通信面でもBluetooth 4.2やVoLTE、IEEE 802.11acに対応するようです。
独自機能?
カメラ機能としてパノラマ画角の拡大と動画撮影時のオートフォーカス強化が挙げられています。
その他
まず、iPhone 6sの目玉機能である3D Touchは非搭載となるのは間違いなさそう。最新機種との差別化とコストダウンを図るためにも妥当な選択です。 次に、イヤフォンジャック。iPhone 7ではイヤフォンジャックがなくなるという情報が話題になっていますが、iPhone 5seではイヤフォンジャックはしっかり存在しているようです。極端に薄型化するわけでもなく、(Appleは絶対に廉価版というイメージを顧客に持たせたくないでしょうが)廉価版のような位置づけとなりそうなiPhone 5seでイヤフォンジャック廃止などというチャレンジは不要でしょう。 ストレージの容量については、16GBと64GBの2種類で展開される観測が出ています。振り返れば、既に販売を終了している廉価版のiPhone 5cでは、8/16/32GBという編成でした。それに倣えば、iPhone 6以降に付け加えられた128GBモデルはラインナップしないとみるのは自然です。 同じく、メモリ(RAM)は1GBのままになるようです。iPhone 6sでようやく2GBのメモリを搭載しましたが、ここはiPhone 5からiPhone 6までと変わらず1GBに留まりそうです。 Apple eyes March 15 event for iPhone 5se, iPad Air 3 & Apple Watch updates | 9to5Mac Image:Dru Bloomfield/Flickr 公式発表日が米時間3月15日火曜(日本時間3月16日水曜)だとすれば、Appleの通常スケジュールでは翌週以降の金曜日が発売日となります。つまり、日本時間の3月25日もしくは4月1日が発売日になると考えるのが素直です。 一方、本モデルは発表直後の3月18日金曜に発売されるとも報じられています。 日本における販売価格はどうなるでしょうか。iPhone 5seは新興国をターゲットにした製品であると日本経済新聞が伝えていますが、iPhone 5cと同様に日本でも発売されるはずです。2016年2月時点では為替相場は円高傾向、つまり日本での端末価格を押し下げる力が働いている状況ですが、だからと言ってAppleが円高を価格に反映させるとは限りません。 ちなみに549ドルを1ドル=115円で換算すると6万3135円(税抜)となります。 ただし、気になるのは事前予約の可否。仮に3月18日発売説が正しければ、国内では15日(日本時間16日)の発表から発売まで2日間しか間がないことになります。そのため、Appleストアでは事前予約を実施しないという話も出ています。 例年通りであれば各通信キャリアは事前にiPhoneの販売価格を知らされていないため、わずか2日間で販売価格を決定するのはほぼ不可能だと考えられます。したがって、もし事前予約を実施するとすれば、各社とも価格未定の状態で予約を受け付けることになるでしょう。