MM総研は25日、国内MVNO市場の2014年9月末実績を発表しました。 それによると、MVNO市場の中でも注目を集める“格安SIM”を含む「独自サービス型SIM」カテゴリの回線契約数は、2014年9月末で230.5万に達しました。同年3月末時点の173万から半年間で33.2%も増加しています。 特にISP事業者であるNTTコミュニケーションズ(OCN)やインターネットイニシアティブ(IIJ)、ビッグローブが市場を牽引。また、料金面での優位性が高いU-NEXTも回線数を伸ばしているといいます。

事業者シェアでは、「OCNモバイルONE」を提供するNTTコミュニケーションズが23.4%(54万回線)を占めトップ。次いで「IIJmio SIM」や「BIC SIM」などを提供するインターネットイニシアティブが14.8%(34万回線)。 3位にb-mobileブランドを提供する日本通信の6.9%(16万回線)、4位に「BIGLOBE LTE/3G」などを提供するビッグローブが6.7%(15.5万回線)と続いています。大手4事業者のシェア合計は、独自サービス型SIMの過半数に達しています。 これらを2014年3月末時点と比較すると、OCNは13万回線の増加、IIJは9万回線の増加となっています。日本通信は春に大手キャリアが行った高額キャッシュバックを狙ったMNP転出が響き、2万回線の減少。またビッグローブは、イオンスマホの第2弾・第3弾のSIMに採用されたことが奏功し、6.5万回線の増加です。 MVNO市場において2014年は、音声通話対応SIMがOCNやIIJなど大手をはじめ多くの事業者から提供されるようになってキャリアから乗換えやすくなり、またKDDI回線を利用したmineoやUQモバイルがサービスインするなど、サービスのバリエーションが増えました。今後もソフトバンク回線を使った格安SIMサービス開始など、MVNO市場の中期的な成長が予想されています。