ICT総研は、公衆無線LAN(Wi-Fi)サービスについて事業者ごとの通信速度の実測調査をおこない、その結果を公表しました。 スマホで無料Wi-Fiスポットを使い倒す方法、便利アプリの活用術も 調査対象はNTTドコモの「0001docomo」、au(KDDI)の「au_Wi-Fi2」、ソフトバンクの「002softbank」、セブン&アイの「セブンスポット」(7SPOT)、スターバックスの「at_STARBUCKS_Wi2」、羽田空港の「HANEDA-FREE-WIFI」の6種類で、測定端末はiPhone 7を使用しています。 各アクセスポイントで閑散時間帯と繁忙時間帯それぞれ10地点ずつ、1地点につき速度測定アプリ「RBB SPEED TEST」と「Googleスピードテスト」で3回ずつ測定。測定エリアは東京都内の大手町、丸の内、神田、御茶ノ水、秋葉原(HANEDA-FREE-WIFIのみ羽田空港)、調査期間は2018年5月2日から11日までとなっています。
セブンスポットが群を抜く速度を記録
調査の結果、携帯電話キャリア3社の下り速度が平均19.7Mbps だったのに対し、キャリア以外(セブンスポット、at_STARBUCKS_Wi2、HANEDA-FREE-WIFI)は平均36.3Mbpsと大きな差がみられました。特にセブンスポットは、下り平均59.8Mbpsと他を圧倒する速度を記録しています。 上り通信速度においても、キャリア3社よりもそれ以外が速いという傾向自体は変わらず、キャリア3社の平均は下り19.7Mbpsに対して上り22.9Mbpsと、若干速い結果となっています。なおキャリア3社のうち、au_Wi-Fi2の下り速度が他2社を上回ったとのこと。
また、繁忙時間帯と閑散時間帯の速度差を比較すると、キャリア3社は繁忙時間帯の下り速度が閑散時間帯の92.8%、それ以外は繁忙時間帯の下り速度が閑散時間帯の101.9%に。全事業者平均でも、繁忙時間帯の下り速度は閑散時間帯の96.7%となり、MVNOのLTE回線のような繁忙時間帯の速度遅延はほとんどみられませんでした。 今回の調査結果についてICT総研は、キャリア3社の公衆Wi-Fiは圧倒的なアクセスポイント数がある点で利用者ニーズに応えているものの、通信速度では必ずしも優勢とはいえず、品質面で改善の余地があるとしています。