英語圏のソーシャルニュースサイト「reddit」で、iPhone 5sに搭載されているM7チップによる行動追跡機能が話題になっている。iPhone 5sの電池残量がゼロになっていた期間でも歩数が記録されつづけていたというものだ。 iPhone 5s continues to track your motion even when completely drained of battery

投稿中に出てくる「M7チップ」とは、5sのみに搭載されているコプロセッサ(co-processor、副プロセッサ)のこと。加速度センサやジャイロスコープ、コンパスから送られるモーションデータを測るタスクを処理するように設計されている。これによって、接続する意味があまり無いような時はネットワーク接続の頻度を減らすこともできる。 今も昔も、モーションデータは継続的に計測する必要があり、電池消費量の多さが課題となってきた。なぜなら、従来は比較的電池を食うメインプロセッサ(5sではA7チップ)が処理していたためだ。ところが、M7チップの登場によって、iPhoneは電池消費量が多いA7チップに負担をかけずにバッテリーを節約することができるようになった。

ここまでの話は、iPhoneに興味のある人なら知っているところだろう。 だが、電池残量が(ディスプレイの表示上)0%になったときでさえ、M7チップがモーションデータを記録することができると思っていた人はどれくらいいただろうか(電子機器に詳しいユーザにとっては、そう不思議なことでもないかもしれないが)。 M7は、iPhone 5sの通常使用時に電池消費を非常に低く抑えることができる、という程度の認識だった人がほとんどだと筆者は予想するが、はたして。