KDDI(au)は20日に発売する新型iPhoneへの買い替え促進策を導入する方針を固めた。日経新聞が12日、報じた。 日経新聞によると、訪米中のKDDI田中社長が「買い替えを希望する利用者をサポートする」と述べたとのこと。具体的には、下取りやポイントなどを活用し、利用者負担の軽減を図る。これまでにもiPhone 5利用者に対して「買い取り強化など何らかの施策を考える必要がある」との見方を示してきていた。iPhone 5sとiPhone 5cの両端末ともに買い替え促進策の対象とするのかは不明。 これまでKDDIが販売してきたiPhone 5がLTEで利用することのできる周波数帯は2.1GHz帯に限られていた。そのため、いわゆる「パケ詰まり問題」などを引き起こし、KDDIは自社のiPhoneユーザに対して満足できる通信環境を提供できずにいた。このまま旧iPhoneユーザへ何らかの施策を行わないと、KDDIを信頼してきた既存ユーザを「犠牲」にすることになりかねない。 20日に発売されるiPhone 5sとiPhone 5cでは、新たにプラチナバンドと呼ばれる800MHz帯にも対応。これにより、800MHz帯を重点的に整備してきたKDDIは、新型iPhoneにおけるエリアカバー率・通信速度の面で当面の間、他社より優位に立つことが予想されている。 田中社長は以下のように、これまでの自社サービスの品質がSoftBankに劣っていたことを述べるとともに、自信を覗かせている。 パケ詰まり問題やLTEのカバー率の誤表示問題を乗り越え、KDDIが今後とも高品質なサービスをユーザに提供していくことができるのか。注視していきたい。