2017年に日本でもリリースされた「YouTube Kids(ユーチューブ・キッズ)」は、YouTubeで公開されている動画の中から、小さな子どもが安心して楽しめるものだけを配信するサービス。現在はiOS・Android向けにアプリが提供されています。 子どもが操作しやすいデザイン設計や、動画の見過ぎ防止に役立つタイマーといった保護者に嬉しい機能なども充実しています。本記事ではYouTube Kidsの初期設定をはじめ、基本的な使い方や知っておきたい便利機能を紹介します。 YouTube「制限付きモード」とは、その使い方と活用シーン
YouTubeキッズとは?
YouTubeは大人にとっても子どもにとっても、おもしろい動画にあふれています。親としては子どもに見せたくない不適切なものが含まれていると知ってはいても、グズった時などについスマホを渡して、YouTubeを見せてしまうといった場面はあることでしょう。
そんなときに役立つのが、数多あるYouTube動画の中からキッズ向けのコンテンツをセレクトして公開しているYouTube Kidsです。保護者が子どもの視聴時間を制限できる「タイマー」や、不適切なコンテンツを削除できる「ブロック・報告」といった機能も備わっています。 YouTubeキッズで視聴できるコンテンツは大きく、「アニメ・ドラマ」「おんがく」「まなぶ」「はっけん」の4カテゴリに分けられます。『妖怪ウォッチ』や『ひつじのショーン』『しまじろう』『うっかりペネロペ』をはじめとする人気アニメのほか、音楽動画、英語・科学教材などが充実しています。
2~10歳前後を対象年齢としてデザインや音声検索機能が設計されているので、文字が読めない子どもでも自分で操作してコンテンツを視聴できます。また、iPhoneやAndroidスマホ向けのアプリで横画面による視聴が基本となりますが、Chromecast(クロームキャスト)やApple TV、対応するゲーム機を利用することでテレビの大画面でも楽しめます。
YouTubeキッズの初期設定
「YouTube Kids」アプリをインストール後、動画を再生できるようにするまでの初期設定についてみていきましょう。
子どもの年齢を入力
YouTube Kidsアプリをインストールして開きます。セットアップが始めるので[はじめに]をタップします。
保護者の年齢を確認するため、生まれた年を西暦で入力します。
再度確認を求められるので、[確定]をタップします。
保護者のGoogleアカウントでログイン
コンテンツに関する注意事項を確認して進みます。
保護者自身のGoogleアカウントを選択して、次へ進みます。 Gmailアカウントの作り方、新規作成・複数管理・削除・復活まで(iPhone/Android)
「保護者の同意」の画面が表示されます。 YouTube Kidsアプリにログインすることで、保護者が設定から子どもがアプリで視聴するコンテンツを管理できることや、YouTube Premium(プレミアム)に関連する案内が記載されています。下にスクロールしながら確認してください。
プロフィールを作成と検索機能のオン・オフ
「YouTube Premium(プレミアム)」の機能と料金、無料で登録して解約するまでの方法・注意点まとめ Googleアカウントのパスワードを入力し、[確定]をタップすると規約に同意したことになります。
子どもの名前、年齢、誕生月(任意)を入力し、プロフィールを作成します。 誕生月を登録すると年齢がより正確に認識されて、デザインやテキストなどが年齢に合ったものになります。
検索機能のオン/オフを選択します。 オンにすると、YouTube Kidsの動画を子どもが検索して視聴できます。検索をオフにすると検索できず、おすすめに表示された動画から選んで視聴できるだけということになります。 以前は後から設定を変更できましたが、2018年10月現在、設定画面からの変更ができなくなっていますから、判断は慎重に行いましょう。
プロフィールの作成ができました。 編集アイコン(ペンマーク)をタップすれば、登録情報を変更できます。
プロフィールアイコンも、子どもの好きなものに設定できます。
以上で初期設定は完了。 [はじめる]をタップすると、YouTube Kidsのホーム画面に移ります。
押さえておきたいYouTubeキッズの基本的な使い方
YouTubeキッズの基本機能について、子どもが使えるもの、保護者専用のもの、それぞれポイントを紹介します。
子どもと一緒に使える機能
ホーム画面上部メニューには、子どもの検索・視聴に基づいて表示される「おすすめ(ハート)」のほか「まなぶ(電球)」「はっけん(矢印)」「おんがく(音符)」「アニメ・ドラマ(ポップコーン)」があり、ジャンル別におすすめ動画を探せます。季節に応じて「ハロウィーン」などのジャンルが表示されることもあります。
ホーム画面の右上にある虫眼鏡マークからは、テキスト入力のほか、マイクマークをタップして音声で検索することもできます。
例えば、「アンパンマン」と入力または話しかけると候補が表示されます。その中から好きな動画をタップすると動画が再生されます。
画面左上のプロフィールアイコンをタップして[へんしゅう]をタップすれば、プロフィール画像と名前を変更できます。
さらにホーム画面右上の歯車マーク(設定)をタップすると、BGMや効果音を消したり、履歴を削除したり、「ひみつのコード」を設定できます。
ひみつのコードは、兄弟姉妹で別のアカウントを使う際などに互いのプライバシーを尊重できる機能です。 4桁のパスワードを設定することで(最大8個まで登録可能)、アカウントを使う際にパスワードの入力が必要となります。
保護者向けの基本設定
保護者向けの設定画面を表示するには、ホーム画面右下の鍵マークをタップします。
漢数字を入力してアクセスします。子どもが数字を読める場合は、独自にパスワードを設定すると安心です。
「設定」からは新しいプロフィールを追加したり、Chromecastなどを使ってテレビ画面にキャストしたりできます。
「Wi-Fi接続時のみHD再生」をオンにしておくと、Wi-Fi環境でのみ高画質で再生されるようになり、通信量を抑えることもできます。
視聴時間を制限する「タイマー」機能
ホーム画面右下の鍵マークをタップして、設定したパスワードを入力します。 メニューから[タイマー]を選択すると1~60分の範囲で視聴時間を制限できます。
スライダーを動かして時間を設定し、[タイマー開始]をタップ。画面上部のバーが少しずつ減っていきます。
残り時間がわずかになると「残り2分だよ」などと通知され、終了すると「時間だよ、またね!」となります。
再び動画を視聴するには、ホーム画面の鍵マークから保護者が数字またはパスワードを入力し、時間を延長するか、タイマーを終了してください。 タイマーは1日何時間までといった設定はできませんから、その都度設定することになります。
不適切な動画の「ブロック」「報告」
YouTubeキッズに表示されるおすすめ動画には、性的・暴力的な表現などが含まれる不適切なコンテンツは原則除外されていますが、一部すり抜けて表示されてしまう可能性はゼロではありません。
万が一、不適切な動画が表示された場合は、動画の右上にある[︙]をタップし、[ブロック]または[報告]を選択します。
動画そのものだけでなく、投稿元のチャンネルごとブロックすることも可能で、以後は検索結果として表示されなくなります。